老い
スッタニパータ
趣旨一致
スッタニパータ 第IV品 八偈品 SNP4.6 偈0
ああ、命は短い。百歳にも満たずして人は死す。たとえ百歳を超えて生きるとも、やがては老いによりて死を迎える。
人々は我が物と執着するものゆえに憂い悲しむ。恒久なるものは何もない——所有するものとて常ならず。この世の有為(さが)を見て、出家の道を歩め。
人が「これは我がものなり」と思いなすものは、死によりて捨て去られる。賢き者はこれを知り、我がもの(mamatta)に向かって傾かざれ。
眠りより覚めたる人が夢に見たるものを、もはや見ることなきがごとく——愛する者もまた逝きたれば、もはやその名を聞くことかなわじ。
見ゆる者も、聞こゆる者も、思われる者も、識られる者も——愛惜するそのすべてを、世の人は「かけがえなし」と言う。されど見よ、そのすべては過ぎ去る。
賢者たちは、この世の生存(バヴァ)の荒廃を、眼まえにありありと見つつも、愛着を捨て、清らかな安らぎ(涅槃)へと歩みゆく。